一般企業の場合、中途採用で入社した者が自分より年下の上司のもとで働くケースはさほど珍しくない。
しかし、業界経験がいちばん少ない最年少者が責任者になるというケースは稀である。
看護師の場合は、このレアケースが起こりやすい。
看護師には、正看護師と准看護師という2つの資格があるからだ。
正確には看護師と准看護師なのだが、区別しやすいように一般的には正看護師・准看護師とよばれている。
准看護師は看護師と違い国家資格ではなく、各都道府県知事が発行する免許である。
准看護師は中学卒業後、養成所に2年通い資格を取得する。
高等学校の看護科の卒業後に准看護師の資格取得も可能だ。
そのため、最短ルートで資格を取得し、何十年も准看護師として働いているベテランは少なくない。
しかし、准看護師は医師や看護師の指示のもとに業務を行うと定められている。
このため、正看護師と准看護師の両方がいる職場では、おのずと正看護師が責任者となる。
こうした事情から、ベテランの准看護師ばかりの職場で、経験が浅い年少者が責任者になるパターンがあるのだ。
そうした環境で人間関係を良好に保つには、「上手に周りに頼る」ことが大切だ。
准看護師が長年の経験で得た知識やスキルに頼るのは悪いことではない。
ただ、「自分はわからないから任せる」という態度はNGだ。
あくまで責任は自分が担うということは忘れず、まずは自分で考え判断してから、「もっと良いアイディアがあれば教えてほしい」という姿勢でアドバイスを求めると良いだろう。